tadashi133’s diary

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架空賢者の名言 スーパーヒーローを育てた“心のビタミン”  【その37】菜月菜穂子

「何かしてほしいから産んだわけじゃないんだよ? 何かしてあげたかったから産んだの。」

(菜月菜穂子 『Re:ゼロから始める異世界生活』第10巻に登場)

 

 3年6組、出席番号22番の高校生・菜月昴(ナツキ・スバル)は、ひきこもり生活を送っていた。ある日、コンビニ帰りに突如、異世界に召喚され、何度も死ぬ目に遭いながら、異世界に巣食う理不尽な悪と対峙してきた。心が折れそうになりながらも、ある少女たちに熱を与えられ、背中を押され、異世界の人々を守るために奮闘するスバルであった。

 

 このあと、『Re:ゼロから始める異世界生活』の小説版第10巻(アニメ版29話)のネタバレです。

 

 エキドナという魔女のもつ神秘的な力により、スバルはひと言の別れの言葉も言えぬまま故郷の日本に残してきた父母(菜月賢一・菜穂子)に、つかの間の「再会」をする。

 

 スバルは、今はもう会うこともできない母に、俺は連絡もできない遠いところにいる。危険なことをすると思う。でも、どんなところにいても、俺は父さんとお母さんのことを想っているということを伝えた。そして、こう詫びるのだった。

 

「……ごめん、お母さん、俺、結局二人に何もできないまま」

 

 それに対して菜穂子が答えたのが、冒頭のセリフです。何かしてほしいから産んだんじゃない。「愛してあげたかったから、お母さんは昴を産んだの」と。

 

「お母さんたちに何かしてくれたいなら、その気持ちを他の誰かにあげたらいいよ」

 

 ジーンとくる場面でした。ここに登場する父母は、エキドナの霊妙な力による幻影ではあるのでしょうが、この体験によって、スバルは自己の過去と対面し、苦しみを乗り越えていくのです。

 

 世の中には、2種類の親がいるのかなと思います。

 

 子どもに、「お前を育てるために、自分たちはどれだけたいへんだったか。親孝行をしてもらうからな」と要求する親。

 

 子どもに、「子育ての苦労なんて、たいしたことなかったよ。子育ては楽しかったし、おまえを育てることができて幸せだったよ」と言ってくれる親。

 

 菜穂子は後者でしょう。スバルは学校に行けなくなったけれど、そういう父母の愛を感じていて、その愛を異世界の人々に与えているのではないかなと思います。