「これじゃわかんないよ! ドリムノートで実現できるのは、くわしく内容を書き込んだものだけなの!」
(夢あおい ドラマ『ウイングマン』に登場)
ドラマ『ウイングマン』(原作:桂正和 テレビ東京 2024年10月放送開始)は、すごく面白いです。
平凡な高校生・広野健太(藤岡真威人)は、スーパーヒーローにあこがれ、自作のヒーロー「ウイングマン」のコスプレをする特撮オタク。ある日、彼は異次元世界からやってきた女の子・夢アオイ(加藤小夏)と出会います。彼女が持つ「ドリムノート」は、書いたことが実現してしまう魔法のノート。これを異次元の独裁者・リメルが狙っており、ノートの発明者である父からノートを託されたアオイは、この世界に逃げてきたのだ。ドリムノートを焼却処分しようとするアオイに対し、健太は、ドリムノートを使って自分が「ウイングマン」に変身し、悪の勢力から人々を守ることを提案。「長剣クロムレイバー」や「ファイナルビーム」など、人間離れした武器を持つ本物のヒーローとなった健太(ただし、変身の制限時間5分)は、異次元から送り込まれる刺客や怪人たちと戦うことになった。
こんなお話です。桂正和先生の原作漫画は1983年に連載開始されていますから、特撮大好き中学生の健太が「電子戦隊デンジマン」(1980年)や「宇宙刑事ギャバン」(1982年)に熱中していたのは、まあ分からなくもない。でも、ドラマ版の健太が、令和の高校生でありながら40数年前のデンジマンやギャバンに格別のこだわりを持っているのは明らかに常軌を逸しており、オタク度のメーターが振り切れている感じがします(褒めています)。
ドラマの第1話では、アオイと出会う前の健太は、不良たちにからまれて困っている同級生・小川美紅(菊地姫奈)を助けようとして、殴り倒されてしまう。健太はそれでも立ち上がり、ヒーローになりきって、意味不明のヒーローポーズや用語を連発し続けます。「関わり合いになるとヤバい相手だ」と思った不良たちは毒気を抜かれて退散、結果的に美紅を助けてしまうという場面が印象的でした。
「何かになりきること」って大事かもしれません。
職場の人たちが退社した後、こっそり社長室に忍び込み、社長の椅子に座って社長気分を味わっていた人がいました。安い給料から上等な背広を買って、「俺は社長だ」と思いながら着て歩いたり、なじみの店で安い定食を食べるときも、「俺は社長なのでいつも高級料理ばかりだから、たまには質素なものを食べよう」とつぶやきながら食べたりしていたそうです。
その人は、年商100億円の実業家になったとか。
僕は以前、このブログで、中山庸子さんの『夢ノートのつくりかた』(PHP文庫)という本を紹介したことがあります。「なりたい人、ほしいもの」をどんどんノートに書き出し、いつも読み直していると、やがて夢が実現しはじめるのです。
「夢ノート」すなわち「ドリムノート」。
アオイさんが言うように、「くわしく内容を書き込んだ」ドリムノートをつくりましょう。
「ドリムノート」に夢を書き込んで、その夢について考える。それを日々、続けていると、見えない手によって導かれでもしたかのように、目標を実現するのに必要なことを自分がしていることに気づくことでしょう。
大事なことは、夢がかなった状態を、現実のものとして、ありありと想像すること。
自分のためになると同時に、世の中のためにもなるような願いなら、遠慮なく実現してよいのではないでしょうか。