tadashi133’s diary

実用エッセイや、趣味のエッセイを連載。

作家になりたい人へ プロデビュー26の秘密 【その1】ちょっとでも書く

 家にいるときは、毎日、机の前に座って何か書いています。それは、毎日です。

 宇野千代『私の幸福論』集英社文庫

 

 これは、代表作『おはん』で知られる高名な作家・宇野千代先生が、95歳のときに書かれた本。宇野先生が『おはん』を書き上げたのは60歳のときだったそうですから、作家に年齢は関係ないことがよくわかりますね。

 先生は、朝起きると、身じたくをして食事をすると、必ず、机の前に座っておられたそうです。書けても、書けなくてもです。

 机の上には、いつでも「原稿用紙」と「鉛筆」と「文鎮」がありました。

 作家あるいは文筆家になるためにだいじなことは、「書くこと」を習慣化し、とにかく、「書くことをやめない」ことだということが分かります。

 ただ、何かを毎日やるなんて、すごくたいへんです。

 それができたら誰も苦労しないでしょう。

 なかなか習慣化できないことを習慣にするには、どうすればいいでしょう?

 秘訣は「最初のハードルをうんと低くすることだ」と言われています。

 健康のためにウィーキングがいいと分かっていても、なかなかできません。

でも「5分間だけ、家の近くをちょっと歩いてくる」ことならできそうです。それを今週中にたった1回でもできたら「成功」と考えるのです。

 翌週はこの「5分間ウォーキング」を週に2回だけ実行します。

 そうやって、無理なく、少しずつ頻度を増やしたら、体調がよくなっていくため、いつの間にか習慣化できるのです。 

 文章も同じです。

 たった1行でいい。

 しかも、週に1行でいい。

 気づいたことを、ちょこっとメモする。

  ☆なつかしくて買った駄菓子のこと。

  ☆心に刺さったドラマのセリフ。

  ☆友達が口にした冗談。

 こうした断片を、消えないうちに書きとめておくのです。

 用意するのは、安物のノートと鉛筆(またはボールペン)だけ。

 ページが少しずつ埋まっていくと楽しくて、いつのまにか、ほとんど毎日書くようになるかもしれません。そうなれば、しめたものです。

 時々、ノートを読み返すと、自分が何に興味を持っているかが分かり、書きたいことを思いつくことでしょう。

 「はてなブログ」では、ブログの執筆を始めてから30日以内に、3回投稿することが推奨されています。

 ちょっと頑張れば、できるかもしれない頻度です。

 まずは月に3回、何かを書けたらいいですね。

 そこから、あなたの文筆家生活がスタートするのです。