「常に結果を待つ」
小説家の鈴木先生は、この本の中で、必ず作家になる方法を伝授してくれています。
「そんな方法が本当にあるの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、鈴木先生の答えはシンプルです。
必ず作家になる方法、それは、
「受賞するまで応募し続けること」
もっとも、これを実践したからといって、100%、誰もが作家になれるかと言えば、そうではないでしょう。
けれども、こういう気持ちを持って、何度ボツになっても、延々と新作を書き続け、応募を繰り返すような人は、作家になれる可能性が、きわめて高いことでしょう。
謙虚な気持ちが欠如している「自己陶酔型の人」でないかぎり、新人賞などに応募した原稿がボツになったら、「合格点に達しなかったんだな」と分かります。
「この原稿ではダメらしい」と分かったぶんだけ賢くなっています。
再び立ち上がり、改善の努力をすると、新たな知識、文章力、取材力が身についていきます。
「1回の挑戦で入選しなければ、あきらめる」というのは、弾を1発だけ撃って命中させようとするようなものです。
才能が乏しいからこそ、1発必中を狙わずに、「さっきは左に大きくそれた。こんどはもっと右を意識しよう」というふうに、修正しながら次の弾を撃つほうが、命中する確率は上がるでしょう。
おみくじを何回も引く人は、あまりいません。
でも、「応募」というおみくじは「大吉」が出るまで何回でも引いてかまわないのです。
一度で負けちゃいけない!
まだまだ、隠された力が残っているはず。
どんどん応募して、「常に結果を待つ」状況をつくりましょう。