成熟した社会では定期刊行物への投書は尊重されるのである。
今回は、実際にやってみると、あなたのお小遣いが事実上、月に数千円増える方法をご紹介しますね。すごい額ではありませんが、僕もこの方法を使っています。それは投稿です。新聞などに投稿が載ると、「謝礼」の図書カードが郵送されてきます。金額は新聞社によって違いますが500円~3000円の幅です。
現金ではないけれど、「はてなブログ」を書いたり読んだりするような方は、たいてい読書好きだと思うので、毎月数枚の図書カードをゲットできるようになれば、ちょっと助かるのではないでしょうか。
外山先生は、『文章を書くヒント』のなかで、投書について「かっこうの文章修業の場になる。短文のけいこにはもってこいで、自分で、これはと思ったものが載るようになれば一人前だ」と述べておられます。
お金を払って文章術を学ぶのではなく、お金に相当するものをもらって文章修業ができる。これは魅力ですね。
ここで、僕のやっている具体的な方法をお伝えしましょう。
[1] ホットな話題を選ぶ
新聞にとっては投書欄もひとつの記事です。もし僕が「きょうは草餅をたべておいしかった。とってもいい天気だなあ」ということを書いて送っても、新聞に載ることはほとんどないでしょう。新聞社が求めているのは、「世の中のニュースについての一般人の意見」です。新聞社のサイトを閲覧するなどして、社会のホットな話題をキャッチし、それを話題にしましょう。
[2] 投稿は「事実+意見」である
投稿文は400字前後と短いですが、一種の「小論文」です。といっても、むずかしく考える必要はなく、せんじ詰めれば「事実+意見」。何かの事実(ホットな話題)を取り上げ、それについて自分なりの意見を述べれば、できあがりです。
もう少し、くだいて説明しましょう。
①「最近〇〇という出来事が報じられています」とニュースを簡単に書く。
②「このことについて、私はこう思います」と、自分の意見を簡潔に述べる。
③「それは、これこれだからです」と、やや詳しく理由を説明する。
④「こうすればよいのではないでしょうか」と、②の意見を形を変えて繰り返す。
このような順序で記述すればいいのです。
もちろん、文章に絶対的な型などありません。ですが僕の場合は、こういう型を意識して書くとスムーズに書けています(そして、月に3本ぐらいは載っています)。
昔のドラマには、作品の冒頭をどうするか悩んで、原稿用紙をクシャクシャに丸めてポイッと放り投げる「作家」が登場したものですが、投書では書き出しに凝る必要はありません。ネット記事などを見て、気になるニュースの要点を簡単に書くだけです。
ニュースを見て、「素晴らしい」あるいは「納得できない」などと感じたら、その意見を短い文章にまとめて、投稿してみましょう。
本文のあとに、住所・氏名・年齢・職業・電話番号を明記して、新聞社あてに郵送かメールするだけです。新聞社によっては、サイト内に「投稿フォーム」が用意されており、そこに必要事項を打ち込めばいい場合もあります。
最後に、言うまでもないことですが、禁止事項を二つ。
同じ原稿を複数の新聞社に送る「二重投稿」。
他人の文章を自分の文章のようにして送る「盗作」。
この二つは、絶対にやめましょう。