tadashi133’s diary

実用エッセイや、趣味のエッセイを連載。

作家になりたい人へ プロデビュー26の秘密 【その20】読者優先で書く

 発信力は、一生使うことができる「あなただけの資産」になります。

 (きぐち『ブログで5億円稼いだ方法』ダイヤモンド社

 

 学歴もスキルもなし。コンビニを解雇された著者が5億円もの大金をブログで稼いだ方法を伝授してくれている、すごい本です。

 著者のきぐち氏は高校卒業後、大学進学も就職もせず、18年間ずっとブロガーとして生きてきたそうです。最初はコンビニのアルバイトをしていましたが、唯一の収入源であったバイトも、バックヤードでサボっているのが見つかり、クビになってしまいました。そこでブログで稼ごうとしたのですが、母親は自由にさせてくれたそうです。

 最初の3年間は1円も稼げませんでした。

 そこで、ブログに役立つと思われる勉強を開始。月収1000円を達成します。

 7年目には年収1000万円。

 さらに収入を伸ばし、ついに年収1億円を達成。母親に仕送りをし、恵まれない人々への寄付もする成功者になりました(自分がお金持ちになるだけでなく、他の人々を助けようとされているところが素晴らしいですね)。そして、一流出版社から本を出し、著者としてのデビューも果たしたわけです。

 もちろん、誰もがすぐに真似できることではないでしょう。18年も前からやり続けてきた「先行者利益」はあります。ただ、僕たち後発の人でも、別の意味でメリットはあるということを、きぐち氏は教えてくれています。

 「後発組」には「成功者のたどった正解ルートをたどれる」という大きなメリットがあるのです。その証拠に、きぐちさんが小学校からの友人にブログのやり方を教えたところ、約1年で月50万円のブログ収益を稼ぐまでになり、その収益でマンションを購入、今では不動産経営もしているそうです。

 当ブログは、「儲ける」ことがメインではありませんので、きぐち氏のブログ運営ノウハウの詳細については、この『ブログで5億円稼いだ方法』をお読みいただきたいと思います。ブログ初心者の僕には意味すら分からない高度なテクニックや、ネット上で使える便利なツールについても本書では解説されています。

 ただ、「どんな記事を書けばアクセスが手に入りやすいか」について、いろいろと実践的で分かりやすいアドバイスが載っていて、勉強になりました。

 僕なりにまとめてみます。

 

【1】自分が専門性を持てそうなジャンルを扱う

【2】検索ボリュームの多いキーワードを参考にする

【3】コンテンツを充実させる

 

 こんな感じです。

 まず【1】ですが、美容部員をしている人なら美容系のブログを、不動産関係者なら「安い引っ越しのやり方」を、出版関係者だったら「文章の書き方」を発信すると効果的だということです。自分の職歴や体験談を交えて書ける人は強いのです。僕も「高校の国語教員」なので、主として国語に関係した内容を扱うことにしています。

 次に【2】についてですが、Googleの「キーワードプランナー」を使うことをきぐち氏は推奨しています。ただ、難しいと感じる人は単に検索窓に言葉を入れた時に自動表示されるキーワードを見てもよいと思います。

 たとえば、あなたがブログで「引っ越し」について発信したいとすると、「引っ越し」という言葉を検索窓に打ち込むと、検索候補として「引っ越し 見積もり」「引っ越し やること」などの言葉が自動表示されます。

 これは、世間の多くの人が「引っ越し」について知りたいこと、関心が強いことは何であるかを示しています。「引っ越し やること」だったら、引っ越しの手続きや作業で必要なことが知りたいというのがユーザーの検索意図だと思われるので、引っ越し手続きで必要なことを一枚にまとめたチェックリストを記事にするといった発想が出てきます。文章術系ブログであれば、「作家になるには」と検索すると「作家になるには 本」「作家になるには 年齢」などという候補が表示されることがあります。それを見て、多くの人が「作家になるために役立つ書籍の情報」を求めているのかな、とか、「自分はもう40代や50代だから、作家にはなれないのだろうか」と思っている人が多いのかな、とか推測し、そういう人々のニーズに合った情報を発信してみようというふうになるわけです。ブログのネタに困ったら、キーワード検索から「読者の役に立つコンテンツ」を発想してみると良いでしょう。

 最後に【3】ですが、ブログ運営に関して「とりあえず100記事書け」という考えについて、きぐち氏は「強い効果があると思います」と述べています。

 もちろん、内容の薄いコピペ記事を量産しても無駄です。読者が読みたくなる記事を書こうと心がけ、コンテンツを充実させていくことで、「キーワードの組み合わせ」が増えていき、自分がまったく狙っていなかったキーワードからもユーザーが訪問してくれるようになるからです。

 アクセス数に一喜一憂することなく、地道にコンテンツを積み重ねていくことが大事なのですね。